時代を越え、愛される喫茶室アンヂェラス
昭和21年に誕生した喫茶室。レトロな欧風の建物は浅草を代表する存在に。独創的なケーキと名物の「ダッチコーヒー」は今も昔も訪れる人々を魅了し続けています。

仲間と談話が出来る「憩いの場」としてオープン
戦後間もない昭和21年に生まれた「アンヂェラス」。
欧風の建物の中で、欧風の洋菓子が味わえると大評判。
いまや浅草を代表する名物喫茶店になりました。
「喫茶店を始めてから、洋菓子もやろうということで、
欧風をイメージしてこの建物を作りました。
内装からテーブル、イスまで初代自ら設計しました。
お店の天井にある照明は『天使の輪』をモチーフにしています」
進取の精神で次々にアイデアを実現
現在のオーナー、澤田光義さんは開店の経緯をこう話します。
「落語家や文豪など、文化人と幅広くつきあいのある初代が
落ち着いて話ができる場所を持ちたいということで。
最初はケーキ屋ではなく喫茶室ということで始めました。
当時は物資も少ないし、水で落としたコーヒーは
どういう風になるか分からないけど、ダッチコーヒーを広めようと」
オープン当時、コーヒーに砂糖をつけるという店は少なかったそうです。
そこで初代オーナーは、角砂糖を作ることを提案。
コーヒーの脇にひとつひとつスプーンに載せて出すことで評判になり、
新聞社も取材に来たといいます。
店の名前を冠したケーキ「アンヂェラス」。チョコレートとホワイトチョコを使った二つの小さなロールケーキ。甘さ控えめで、ダッチコーヒーによく合うと老若男女に人気の商品です。
次の世代に引き継ぐ工夫も
常連さんがよく注文する「梅ダッチコーヒー」。
現オーナーである澤田さん自らが開発しました。
ダッチコーヒーに、梅酒と大きな梅の実がひとつ。
もともとはメニューに載せていなかったが、常連さんに
「(メニューに)出してみたら?」といわれたのがきっかけだったそうです。
梅の実と梅酒を通年できちんと確保できるようになってメニューに出すと、こちらも大評判。

「お店をやっていて良かったと感じるのは、いろいろな人と知り合えることですね。
友達づきあいで、作家さんや噺家さん、絵描きさん、いろいろな人が訪れてきてくれて・・・。
次の世代へ引き継いで行きたいです」と澤田さん。
アンヂェラスの鐘は浅草で、今も昔も変わらずに鳴り響いています。
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| 更新日:2008.08.31 | 取材・編集:UMI |