昭和の色濃い骨董カフェピーター
戦前、戦後のハイカラ文化をリードしてきた浅草。大通りからわき道に入ると、下町の雰囲気を残した喫茶店「ピーター」があります。昭和の著名人たちが一面に描かれた壁画は圧巻です。

『一大壁画』が出来るまで
今なお、下町ならではの風情が残る浅草。
国際通りから路地に進んだところに赤い看板の喫茶店「ピーター」があります。

昭和41年にオープンして以来、落語家や芸人、劇団員や映画関係者、画家など
多くの著名人が訪れたといいます。
そして後に紙芝居作家として有名になった加太こうじさんも常連だったそうです。
一大傑作の壁画が描かれたいきさつを店主の左東正子さんに尋ねてみると。
「改装したときに『大きな絵を描いたことがないので、描かせてください』とお願いされて・・・。
一切お任せで描いていただきました」。
浅草の六区で活躍していた人やチャップリンなどの著名人がいきいきと描かれています。
昔ならではのカレーライス
「私が始める以前から、ここは喫茶店でした」という左東さん。「お店を閉めるというから引き継いだんです。前の店主が、ピーターパンのようにチャーミングだったからピーター。その名前は残しました」と笑いながら話します。カレーライスを本格的に始めたのは左東さんの代になってから。「カレー粉から作っています。豚肉を使って、お野菜はシンプルにタマネギ、ニンジン、ジャガイモ。具が大きいのがうちの特徴です」。ピクルスならぬ、自家製のぬか漬けが付きます。
喫茶店で得た人脈は『宝』
戦時中から東京を転々としていたという左東さん。劇団員だった友人の縁から、「ピーター」で働くことになりました。
「商売はあまり好きではなかったのですが・・・」と苦笑する左東さん。「いろいろな人と知り合いになれるのが嬉しいですね。人脈は宝です」。
今は1人でお店を切り盛りしているそうですが、一声かけるとご近所の方がお手伝いに来てくれるといいます。
「お客さんまで手伝ってくれたりね」と左東さんは笑います。
体によくて、美味しいものを
コーヒー豆はピーターブレンド。昔ならではのコーヒーメーカーを使用しています。最近新たに始めたのは生の野菜ジュース。「無添加で体によくて美味しいものを出しています。カレーのほかにハヤシライスも自家製です。おでんもあるんですよ」と話す左東さん。
浅草文化が凝縮された大きな壁画。ぬか漬けが添えられた、昔なつかしいカレー。幅広い客層。下町ならではの古きよき人情が感じられるお店です。
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| 更新日:2008.08.31 | 取材・編集:UMI |