特有の重みと気品を感じる浪漫喫茶古城
上野駅から徒歩1分の場所に半世紀以上、営業し続けている喫茶店「古城」。先代がデザインした店内にはステンドグラスやシャンデリア、アールデコの装飾。時の流れを感じさせない空間でゆったりとしたひとときを。

先代がデザインした”宝箱”
レストランを改装し、高級志向の純喫茶として
1963年にオープンした「古城」。
入口にはロシア皇帝をモチーフとしたステンドグラス。
階段を下り、店内へと踏み出すと、
大理石の暖炉や豪華なシャンデリアに目を奪われます。

オーナーの松井京子さんの父親である先代がデザインした
インテリアはすべてオーダーメード。
「内装はすべて開店当時のまま。変えられないんです」
とゆったりした口調で語る松井さん。
当時、ウエイトレスは着物で接客。珈琲には抹茶と羊羹を添えていたそうです。年代もののアンティークカップは今も変わらず使われています。
時代の流れとともに
喫茶店ブームが過ぎ去り、淘汰された時代。
営業スタイルも変えざるをえなくなりました。
「昔の純喫茶は食事がなかったけど、そうも言ってられなくなって。昔から珈琲ゼリーはありましたけど、今ではモーニング、ランチではお弁当も出しています」と明るく話す松井さん。
試行錯誤しながら作ったメニュー。中でもナポリタンや日替わりランチは好評だといいます。
「お店の年数って大事ですよね。うちはお客さまの層は若い人からご高齢の方まで幅広い。
私だけではどうしても世代間の違いが出てしまうので、若いスタッフに聞きながら、時代にあわせてメニューも変えるようにしています」。
古きよきものを見直す兆し
上野という場所柄、サラリーマンやOLなどの姿が店内に多く見られます。最近はリピーターだけでなく、店を訪れる若い人の姿も増えてきたといいます。
「お店をずっと守ってきましたが・・・、今では『父の作品』として評価されているのかな、と思うことがあります」と話す松井さん。
お店が映画やドラマの撮影場所になったり、ライブ演奏の舞台として使われる機会も増えているそうです。
「このお店の存在をもっと多くの人に知ってもらいたい。そして、次の世代にも遺していけたらと思っています」。

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| 更新日:2008.08.31 | 取材・編集:UMI |